ケジメ

6年ぶりにできた彼氏と別れた。出会ってから約1年間が過ぎていた。

頭では自分の将来のために別れてよかったんだという気持ちと、まだ気持ちでは好きだったことを思い出す。

いつも頭で考えていることと感情は一致しない。本当にめんどくさいな。

 

1ヶ月前に会う約束をして、ずっとこの日が来るのが怖かった。

実家にいたし、体調も壊したし、心もずっと鬱々としていた。

自分から会う日を設定したが、「別れ話をしよう」とは誘わなかった。「1回会って話そう」と誘った。

まだ少しでも可能性があるなら、未来がなくても、自分の精神衛生的に関係を続けたいと思ったからだ。

でも、6月7日に名古屋に帰ってきて、少しずつ変わってきたのかもしれない。

家で1週間を1人で過ごす日々は約1年ぶりだったし、耐えられるかな…と心配だったけど、心療内科にも通って、薬も飲んでなんとか乗り越えることが出来ている。

コロナの外出自粛明けのタイミングも重なり、2ヶ月ぶりに友達に会うことを再開して、沢山話を聞いてもらって、気が紛れていることもある。

 

6月13日、本当はこの日が最後の日になる予定だったが、相手にドタキャンされた。でも、結果的には良かったと思っている。

前日の夜は、何を話そうかとか、携帯のメモには整理していたが、関係性を続けていく可能性があるならば…と淡い期待をしてしまっていた。とりあえず相手の話を聞いてから考えようと思っていた。

でも当日の朝にドタキャンをされて、そもそも彼氏彼女の関係ではなく、人としてありえないと思えたことで、沢山相手を心の中で罵ることができた。

わたしがこの1ヶ月半の間、この日が来るのが怖くて、心身ともにズタボロになり、その中で設定した日を、いとも簡単に当日の朝に理由もなく、ドタキャンできる人だったんだ、と絶望に絶望を重ねることが出来たからだ。吹っ切れたんだと思う。(もちろん、薬の力でそう思えたところもある)

 

結局最後の日は、6月21日になった。朝10時にうちの家で話し合いをした。

ドタキャンをなぜしたのか、なぜこの2ヶ月間音信不通のように連絡を絶ったのか。揉めたきっかけはあまりに些細なLINEでのやりとりだったのに。そこを中心に全て聞きたかったことを詰めるように聞いた。

仮にも愛していた人で、マメで誠実だと思っていたにもかかわらず、急に人が変わったかのようにそんな対応をされたことを、もちろん悲しかったが、驚きの気持ちも大きかった。

その対応をされて、わたしがどんな気持ちになったか、正直に心身ともにズタボロになったことも言った。

あまり覚えていないけれど、向こうは反抗もせず、ただ謝っていたように思う。

なぜそうしたのか、本当のところはわからないけれど、彼の言葉をそのまま鵜呑みにするなら、「コロナで仕事が大変になり、仕事以外のことを考えられなくなった」が答えだった。

不誠実な対応への納得感は一生ないけれど、相手のとった行動について、理解は多少できた、それが私が最後まで相手と向き合った成果だった。

あとは、相手が一応は、自分が逃げていることを認識していたこと、悪いとは思っていたけれど、行動に移せなかったことを言ってくれて、まだ救われた。血も涙もない人ではなかったのかな?と、そんな悪い人と付き合っていたわけではなかったのだと思った。 

 

友達のアドバイス通り、きっかけを作った相手から振らせた。振らせることは自分が悪者になるから、自分事になるというアドバイスだった。

それを実行した時、相手は正座して、「別れてください」といった。この言葉を聞いた時、また私は涙が溢れたが、相手も初めて泣いたので、ざまあみろと思った。良かった、このやり方で。

 

わたしは言いたい放題ぜーんぶ言ってやったので、相手にも言いたいことがあるか?と何度も聞いた。 

まず、転勤で一人暮らしで名古屋に来ていて寂しくて、精神的に寄っかかってしまったことは認識していたので謝った。重たい女だったんだと思う。

相手から言われたのは、「強いて言うなら生活リズムが合わなかった」だった。相手は早く寝たいが、わたしは夜更かしをするということ。そんなもん、一人暮らしの狭い家で同じベットで寝ることが無理でしょ、広い家に住んだらそれは解決するわ、と直ぐに言い返してしまった。笑

 

そして、直した方がいいところとして「ネガティブなところ」と言われた。これについては、自分でも上手く処理しきれてなくて大変で苦しんでいるけど、だからこそあなたの前向きさには救われていた、ありがとうと言えた。

「でもあっこはそのままでいいと思うよ、幸せになってね」と言われた。

「一緒にいた時は本当にずっと楽しかったし、素敵な思い出ばかりだった」とも言われたし、それは私も同じだった。

今から思うと、全部嫌いになった訳では無いのに、なんで別れなければならないのだろう、と思ってしまう。

相手が全部を本心で話していたかは分からないけど、やっぱり全部嫌いになれない。

でも、付き合っていた相手が、最低なところもあったが、全部が最低ではなかったと知り、付き合っていた自分のことを少しは肯定する事ができた。

だから最後に話せてよかったと思った。

 

最後は鍵を返してもらい、荷物を全てまとめて相手は出ていった。

その前に、アホだと思うけど、「好きだったから最後に抱きしめて欲しい」と言ってしまった。泣きながらありがとうと伝えた。

 

ドアから相手を見送った時、初めて相手は振り返らなかった。そんなもんだね別れるってことは。

 

付き合っていた時は、恋は盲目だからか、結婚したいとも本気で思っていたし、この人と一緒にいるには、自分の仕事をどうすればいいだろう、とずっと悩んでいた。

でも、今回のコロナをきっかけとして別れる前から、「この人との未来はないんだろう」と薄々気づいていた。

確かにコロナは仕事にも人間関係にも悪影響しか及ぼさない。

でも、仕事だけでキャパがオーバーになり、本来なら1番大切にする人を、放ったらかしにしたり、ひどい仕打ちをする人とは、わたしは一緒にはいられない。

でも、男の人って仕事しか考えられなくなる人が多いらしい。女性はそれなりに上手く全部やれるのにな、生物の違いなんだろうな。

わたしは頭は賢いので、コロナをきっかけとして1年で別れられて良かった、ピンチの時に出てきた本性に早めに気づけてよかったと思うけれど、感情が馬鹿なので、まだ好きな気持ちを引きずっている。

嗚呼。しんどいな。

 

友達にたくさん話を聞いてもらって、毎日泣いて、少しずつ時間薬で立ち直っていきたい。

立ち直れない自分を責めるのはやめよう。

少しずつ、少しずつでもいい。

焦らない。30歳までに結婚せなければならない、という目標を変える。35歳に設定する。笑

なんだったら、一生結婚しなくてもいい、良い人がいたらくらいまで、考えられたら絶対楽だとは思う。

まだ26年しか生きていない、人生100年時代だから、残り70年以上ある。

今焦ってする選択が命取りになることは大いにある。

友達が「結婚とは幸せになるためにするのではない、セーフティネットである」「結婚とは、信頼できるビジネスパートナーとするべきだ」「結婚はゴールじゃない、離婚することになったらもっと大変」など、沢山アドバイスをくれるので、焦らない、焦らない。

 

やっぱり次の恋もしたいし、それが結婚に繋がればいいけど、「一見回り道に見えることが、実は近道だったりする」という言葉を信じる。

「人生上手くいくことが全てではないよ」という言葉も私をずっと励ましてくれている。

次はピンチの時に一緒に乗り越えられる人がいいな。

年上と付き合ったことがないから、年上がいいかな。

あとは、一人暮らしの人かな。

顔がイケメンでは無い人と付き合うようにも言われました。笑

 

信じるしかない。私が安心できる、「この人だ!」という人がきっと現れると。

 

わたしは強い。今回のことで、相手に好意を伝えるアクションが出来て、付き合うことが出来たし、周りから可愛くなったと言われたし、家事力も上がった。

初めて仕事と生活を両立させる難しさを知ったし、将来の優先順位は生活>仕事だという答えや、いずれは関西に帰りたいという思いもできた。

今回の失恋で、自分が精神的に相手に寄っかかってしまったことを反省したし、相手に期待して返して貰えなくてストレスが溜まってしまっていたことも知った。

特にこの音信不通だった2ヶ月間はとても苦しくて、心身ともにズタボロだったけれど、乗り越えることが出来てきているし、わたしはまた強くなった。

後悔はしていない。

今が1番最高で、今が1番若い。笑

こんな素晴らしいアドバイスをくれる友達が沢山いて、そんな人達に相談出来る環境にある自分の過去についても肯定する。

何度も話を聞いて、親身になってくれた友達がいた。

本当に感謝しているし、今後友達が苦しんでいたら、わたしも同じように寄り添える人間にもなれる。

私は強い。

 

一年間ありがとう、さようなら。